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これ買いました:映画「エンジェル ウォーズ(Sucker Punch)」 [映画]

最近、“ザック監督”というと、大方の人はサッカー日本代表のザッケローニ監督だと思うのですが、自分にとっては断然ザック・スナイダー監督です。「エンジェル ウォーズ(原題:Sucker Punch)」を観てそう思うことにしました。

邦題タイトルやパッケージも微妙にダサいので微妙なのですが、実際はパッケージの印象とは裏腹に、映像もストーリーも一筋縄ではない、執拗なこだわりと作家性が伝わってくるダークファンタジーです。

精神病院施設に収容されている少女たちが、脱出するために命を懸けて戦うお話なのですが、幾つかの精神世界を行き来する「インセプション」みたいなメタ構造になっています。主人公の踊る“ダンス”をひとつのトリガーに、音楽にあわせてファンタジー世界にトリップし、そこでなぜか人じゃないもの(侍の亡霊やゾンビ兵士、ドラゴンetc)と戦って、脱出に必要なキーアイテムを集めていくというストーリーです。ダンスのメタファーとして展開する戦闘シーンが、ミュージックビデオのようにも楽しめるのですが、個人的にはBjorkの「Army Of Me」にシビれました…。

物語のラストは、ソコに戻るのか!というメタ構造ゆえのオチがありますが(汗)、結末についてもすべて語られる訳ではなく、鑑賞者に解釈する余地を残した(いい意味での…)後味の悪さがあります。一件落着でスカッと解決しない点は、同じザック監督の「ウォッチメン」にも通じるので、こういう作風(または性格)なんでしょう。。

ビジュアルと演出も特徴的でカッコいいのですが、戦闘シーンが始まった瞬間に紀里谷監督の「CASSHERN」や「GOEMON」がぱっと浮かびました。シーンの数々がオマージュのようにも見えます。もともと日本アニメのオタクっぽい設定が随所に取り入れられているので、もしかしたら影響を受けてるのではないかな…という気がします。「CASSHERN」カッコいいですよね…。

ちなみにBDには特典映像で短編アニメが収録されていて、精神世界で展開した戦闘のサイドストーリー集になっています。アニマトリックスみたいでこれもナイスでした。


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