これ買いました:「わたしを離さないで」(原題:Never Let Me Go) [映画]
カズオ・イシグロの長編小説の映画化。若干ネタバレ含みます。
舞台は現代英国の牧歌的な田舎町ですが、人間のクローン生産と臓器提供が制度化されて、合法的に行われている、という仮定の世界のお話です。臓器を提供するために生まれた主人公(キャリー・マリガン)の回想に始まり、子供時代に過ごした寄宿学校での日々や友人たちとの出来事、そして大人になり迎える親友や恋人たちとの別れが描かれます。
設定が示唆するようになかなかヘビーな作品で、鑑賞後はやりどころのない気分になります…。
登場人物たちは、臓器提供というあらかじめ決められた命の目的や役割を、所与のものとして受け入れる以外に選択肢を持たないのですが、しかしクローンであるという出自以外は普通の人間と変わらないので、自我や感情を持ち合わせています。恋人と過ごすためにせめてもう少しだけ猶予が欲しい、、、というささやかな願いすらも叶わない、絶対的な壁を前に描かれる、彼ら・彼女らの静かな感情の発露が、形容のしようがないほど残酷に映りました。。
作品についてはいろいろな見方があると思いますが、個人的には人間の残酷さを逆照射する物語だと受け止めています。人間が自ら創造した「人間」と対峙するという命題は、個人的にとても惹かれるテーマで、フランケンシュタインの怪物にはじまり、手塚治虫「火の鳥」や映画「ブレードランナー」などでも用いられてますが、自分としては、この作品で描かれる少年少女たちの悲哀はまさに、殺戮を繰り返すブレードランナーのレプリカントに重なって泣けます。。
なお、映画版は(良くも悪くも)若干サービス精神に欠けるというか、背景や物語で明示的に語られていない部分が多いので、原作小説もおすすめです。小説では世界観の設定から出来事のディテール、その時々の感情が詳しく語られるので、映画では想像に委ねられていた部分がだいぶ補われます。
それにしてもしかし、前髪ありバージョンのキーラ・ナイトレイもまた、かなりかわいいですね。。
これ買いました:Motorola XOOM(au版)をUS版ROMに書き換え [ガジェット]
KDDI au版のXOOM(MOTOROLA XOOM™ Wi-Fi TBi11M)を使っていたのですが、Android 4.0 ICSが来ることを期待して、OSをUS版に書き換えしました。Macでの手順をいちおうメモ。(製品保証とかは無くなると思います...)
- Android SDK 準備
- Download the Android SDKから、Mac用のSDKをダウンロード。適当なところに解凍。自分の場合はApplicastionsの下に。
- r15ではデフォルトではadbが入っていないので、SDK Managerを起動して「Android SDK Platform-tools」を追加インストール。
- .bash_profileにSDK(Platform-tools)へのPATHを通しておきます(詳細)。自分の場合は、
export PATH=$PATH:/Applications/android-sdk-macosx/platform-tools
MacとXOOMをUSBで接続して、ターミナルからadbのコマンドが通ることを確認。
- fastboot-mac 入手
- こういうのはちょっとよくわからないのですが、こちらのを使わせて頂きました。http://blog.wapnet.nl/wp-content/uploads/2011/05/fastboot-mac.zip
- 解凍して同じplatform-toolsへ。
- US版イメージの入手
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- MotorolaのデベロッパーサイトMOTODEVでユーザ登録。
- Device Software Imagesの「MZ604 - XOOM with Wi-Fi」から、「Build HWI69 for US Retail」のイメージをDL。
- 解凍したらイメージファイルをplatform-toolsへ。
- ROMの書き換え
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- ※手順は基本的にxda-developersの[Guide] Re-lock and Un-root WI-FI Xoom Build HWI69を参考にしてます。
- USBでMacとXOOMを接続。Macのターミナルでplatform-toolsに移動して以下を実行。
./adb reboot bootloader
XOOMがリブートして、「Starting Fastboot protocol support.」の文字が表示されたら以下でoem unlockを実行。./fastboot-mac oem unlock
- XOOM側でunlockの確認画面が表示されるので、ボリュームの下で「I Accept」に変更して、ボリュームの上で決定(2回尋ねられます)。初期化して再起動するので、設定でUSBデバッグをチェック。
- 次は書き込み。Macのターミナルから再度
./adb reboot bootloader
を実行して、以下を順に実行。./fastboot-mac flash boot boot.img ./fastboot-mac flash system system.img ./fastboot-mac flash recovery recovery.img ./fastboot-mac flash userdata userdata.img ./fastboot-mac erase cache ./fastboot-mac oem lock
- 完了するとXOOMがUS版で再起動します。アップデート&再起動が数回走って、晴れてver 3.2に。
US版にすると、バージョンが3.2になります。少し動作が良くなった気がしますが、違いはイマイチよくわかりません。。XOOMはAndroid 3.xのリファレンスモデルであること、またGoogleによるMotorola Mobility買収で、ICS対応も早いのではという噂ですがどうなんでしょう。Samsungの方が早そうな予感もしますが…。
なおau版では使えなかったGoogleのMusicやBooksのアプリが使える点は良いです。マーケットのアプリも最新版になってます。US版だとロケールに日本語版が入ってないので表示は英語になりますが、IMEを入れれば日本語の入力は問題ありません。